出かけるまであと30分。iPhoneを充電器につないだのに、思ったほどバッテリーが増えていない。
こんなとき、まず疑いたくなるのが充電器の性能です。でも、充電が遅い原因によっては、買い替えなくても改善できることがあります。
今回は「充電できるけれど遅い」と感じるときに、確認したいポイントを紹介します。
まずは「何%から遅いのか」を確認する
バッテリー残量が少ない段階から遅いのか、80%付近で進まなくなるのか。この違いで、確認する場所が変わります。
80%付近で止まる場合は、「バッテリー充電の最適化」が働いている可能性があります。これは充電の習慣に合わせて、80%以降の充電を遅らせる機能です。
iPhone 15以降では、設定した「充電上限」に達している場合もあります。「設定」→「バッテリー」→「充電」を開いてみてください。上限を80%に設定しているなら、充電器を強力なものに替えても、その設定は変わりません。
出典:Apple:iPhoneの充電上限とバッテリー充電の最適化について
毎回同じ残量で止まるなら、買い物より先に設定確認。これだけで、不要な買い替えを避けられます。
「低速充電」と表示されても、故障とは限らない
iOS 18以降では、充電環境によって「低速充電」と表示されることがあります。
見慣れない表示だと不安になりますが、Appleは、この表示がiPhoneや充電器の不具合を意味するものではないと説明しています。より高出力の充電器で改善できる可能性を知らせる表示です。
判断したいのは、表示の有無だけではなく、普段の使い方で困っているかどうか。
寝ている間に必要な残量まで充電できているなら、急いで買い替える理由は薄いでしょう。一方、朝の支度中や外出前に短時間で充電したいなら、充電環境を見直す価値があります。
複数台を充電しているなら、iPhoneだけにつないでみる
机の充電器に、パソコン、iPhone、イヤホンをまとめて接続していませんか。
複数ポートの充電器は、接続した機器の組み合わせによって、各ポートで使える出力が変わることがあります。USBハブや車内のUSBポートも、専用の充電器より時間がかかる場合があります。
切り分けるなら、まずは次の順番で試してください。
- 充電器につないだほかの機器を外す。
- iPhoneだけを接続する。
- 普段USBハブ経由なら、コンセントに挿した充電器へ直接つなぐ。
ここで改善するなら、充電器そのものの買い替えより、使うポートや接続の組み合わせを見直すのが先です。
新しく購入する場合も、商品名の「最大○W」だけで決めず、同時充電時に、iPhoneをつなぐポートが何Wになるかまで確認しましょう。
急いでいる間は、ゲームや撮影をいったん休む
充電中にゲームをしたり、カメラを使ったりしていると、充電速度が下がることがあります。また、本体が極端に熱い・冷たい状態では、充電が一時的に保留される場合もあります。
外出前に急いで充電したいなら、いったん操作をやめて画面を消す。本体が熱くなっているなら、日なたを避けた涼しい場所で休ませる。
充電器の性能を比較する前に、この状態で充電してみると、原因を絞り込みやすくなります。
出典:Apple:iPhoneの充電速度について(低速充電表示・複数台接続・使用中の充電・温度の説明)
買い替えるなら「自分のiPhoneに必要な条件」で選ぶ
ここまで試しても遅く、短時間で充電したいなら、充電器を見直しましょう。
USB-C端子のiPhoneでは、USB Power Delivery、いわゆるUSB PDに対応した充電器と、適合するUSB-Cケーブルが基本になります。Appleは、USB-C搭載のiPhoneの充電に付属ケーブルも使えると案内しています。
出典:Apple:iPhoneのUSB-Cコネクタで充電および接続する
ただし、「iPhone用なら何Wでも同じ」「高出力ほど必ず速い」とは考えないほうが選びやすいです。Appleが案内する高速充電の条件は、モデルによって異なります。購入前に、自分の機種についてAppleの高速充電の対応条件を確認してください。
そのうえで、使い方に合わせて選びます。
| 使い方 | 選ぶときに重視したいこと |
|---|---|
| iPhoneを1台だけ充電する | 自分の機種に合う出力・充電規格 |
| パソコンと同時に充電する | 2台接続時のポートごとの出力 |
| 外出用として持ち歩く | 必要な性能を満たしたうえでのサイズ・重さ |
| 寝ている間の充電が中心 | 今の充電器で実際に困っているか |
パソコンも充電したい人と、iPhoneだけを充電したい人では、選ぶべき充電器は変わります。数字の大きさより、自分が使う場面に合うかどうかを基準にすると、買いすぎを防げます。
充電が遅いと感じたら、まずはバッテリー設定を確認して、iPhoneだけを充電器につなぎ、操作をやめた状態で試してみてください。その結果を見てから選べば、買い替えるべきものも判断しやすくなります。
情報確認日:2026年10月26日。Appleの公式資料をもとにした解説記事です。充電速度の独自実測は行っていません。